初心者の方はオッズと確率をよく混同しがちです。しかし、両者は似て非なるものです。
確率は0と1の間の実数であり、この場合の0は0%を意味します。つまり、ある事象が発生する確率が皆無ということです。また、1は100%を意味し、その事象が常に発生することを意味しています。一方、オッズはある事象が起こらない確率に対する、ある事象が起こる確率の割合を意味します。少し退屈に聞こえますが、まずは簡単な例を挙げて、もっと分かりやすくご説明しましょう。
では、オッズしか分からない時に、どうやって確率を判断したらよいでしょうか。
これは、どのような書式でそのオッズが表示されているかによって異なります。最も一般的なオッズの記載方法は、フラクタル法とデシマル法です。スポーツくじが始まって以来、イギリスではフラクショナル式によるオッズ表記が一般的でした。一方、その他のヨーロッパ諸国ではデシマル式によるオッズ表記が採用されており、最近はベットエクスチェンジやオンラインくじの導入によりイギリスでもデシマル法によるオッズ表記の人気が高まってきました。これらを考えると、デシマル・オッズ表記の方が好ましいでしょう。
フラクショナル・オッズをデシマル・オッズに変換するには、分数の両方の数字を足して、分母(右の数)で割るだけです。このように書くと複雑に思えますが、実際はそうでもありません。では、例を挙げて説明しましょう:
7/4というオッズを確率に変換するには次のように計算します:
まず、左右の数字をたします(7+4=11)。次に、その数字(11)で右側の数字(4)を割ります(4/11 = 0.3636)。
その数字に100を掛けたものが確率(0.3636×100 = 36.36%)です。
さらに2例ご紹介しましょう:
5/4 = 4/(5+4) = 4/9 = 0.4444 = 44.44%
4/1 = 1/(1+4) = 1/5 = 0.20 = 20%
デシマル・オッズを確率に変換するのは簡単です。100をデシマル・オッズで割るだけです。
例えば、デシマル・オッズが5.0の場合は、次のように100を5で割ります:
100/5 = 20 したがって確率は20%となります。
さらに数例ご紹介しましょう:
1.25 = 100/1.25 = 80%
1.90 = 100/1.90 = 52.63%
この方法によって、掛け率が何%かが簡単に分かるだけでなく、ブックメーカーがどのくらい儲けているのかを知ることができます。そうするためには、ある事象のすべての本付をパーセンテージに変換し、その合計値を求める必要があります。100%を超える分はすべてブックメーカーの儲けになります。
フットボールの試合のオッズを例にとってみましょう。試合の結果には遠征試合での勝利、ホームタウンでの勝利、そして引き分けの3通りがあります。仮に試合のオッズが次の数字だと仮定しましょう:
ホームタウンでの勝利 = 1.75 (57.14%)
遠征試合での勝利 = 3.9 (25.64%)
引き分け = 3.5 (28.57%)
論理的に考えると、ある事象の確率の合計は100%になるはずです。しかし、次の数字を合計すると()内の確率は111.35%となり、この余分な11.35%はオーバーラウンドと呼ばれ、実際のオッズよりも低いオッズを提供することによって生み出されるブックメーカーの儲けです。